○浦河町ケアラー基本条例

令和3年12月14日

条例第21号

(目的)

第1条 この条例は、ケアラーを地域社会全体で支えるため、ケアラーの支援に関し、基本理念を定め、町の責務並びに町民、事業者及び関係機関の役割を明らかにするとともに、ケアラーの支援に関する施策の推進を図ることにより、全てのケアラーが健康で文化的な生活を営むことができる地域社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) ケアラーとは、高齢、身体上若しくは精神上の障がい又は疾病等により援助を必要とする親族、友人その他の身近な人に対して、無償で介護、看護、日常生活上の世話その他の援助(以下「介護等」という。)を提供する者をいう。

(2) 事業者とは、浦河町内の個人事業者(個人事業主及び事業を行う自然人)と法人や団体をいう。

(3) 関係機関とは、介護、高齢者の福祉、障がい者及び障がい児の支援、医療、教育及び児童の福祉等に関する業務を行い、その業務を通じて日常的にケアラーに関わる可能性がある機関をいう。

(基本理念)

第3条 ケアラーの支援は、全てのケアラーが個人として尊重され、健康で文化的な生活を営むことができるように行われなければならない。

2 ケアラーの支援は、町、町民、事業者及び関係機関等の多様な主体が相互に連携を図りながら、ケアラーが孤立することのないよう地域社会全体で支えるように行われなければならない。

(町の責務)

第4条 町は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのつとり、ケアラーの支援に関する施策を実施するものとする。

2 町は、町民、事業者及び関係機関等と相互に連携を図るものとする。

(町民の役割)

第5条 町民は、基本理念に基づき、ケアラーが置かれている状況及びケアラーの支援の必要性について理解を深め、町が実施するケアラーの支援に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の役割)

第6条 事業者は、基本理念に基づき、ケアラーが置かれている状況及びケアラーの支援の必要性について理解を深め、雇用する従業員がケアラーである可能性があることを認識するとともに、当該従業員がケアラーであると認められるときは、ケアラーの意向を尊重しつつ、職業生活と介護等との両立のために必要な雇用環境を整備するなど、従業員が行う介護等の支援に努めるとともに、町が実施するケアラーの支援に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(関係機関の役割)

第7条 関係機関は、基本理念に基づき、町が実施するケアラーの支援に関する施策に積極的に協力するよう努めるものとする。

2 関係機関は、ケアラーの意向を尊重しつつ、その健康状態、生活環境等を確認し、ケアラーの支援の必要性の把握に努めるものとする。

3 関係機関は、支援を必要とするケアラーに対し、情報の提供、適切な他の関係機関への案内又は取次その他の必要な支援を行うよう努めるものとする。

(ケアラーの支援に関する計画)

第8条 町は、第4条第1項に規定するケアラーの支援に関する施策を実施するために、町が策定する介護、高齢者の福祉、障がい者及び障がい児の支援、医療、教育及び児童の福祉等に関する個別計画の中に第3条の基本理念に基づいた具体的施策を盛り込むものとする。

この条例は、公布の日から施行する。

浦河町ケアラー基本条例

令和3年12月14日 条例第21号

(令和3年12月14日施行)