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タコのスイートホーム

朝に市場を覗いてから役場に帰る道すがら、中央埠頭で素焼き土管を荷降ろししている。タコの産卵礁だ。いつもこの季節になると浦河漁協の時代からの港の風景だ。産卵礁は三本の土管が1セットに結ばれて、片方に小さな穴が数個あいた蓋がされている、きわめてシンプルな構造だ。かっては素焼き土管をコンクリートで固めた大がかりなものが海に投入されたこともあった。しかし、タコは豪華な住処よりもシンプルな方を好むらしく、いつからかもっぱらこの形になっている。

この事業の原資は主に浦河港建設時の漁業権放棄の基金の果実によってなされており、基金という形で未来に残してくれた先人たちの決断には頭の下がる思いだ。他の港湾建設のエピソードに、基金ではなく分配という方式を採ったため多くの悲喜劇があったなどと聞くと、いっそう基金方式をとった当時漁協組合員はもちろんのこと組合役員の決断に感謝している。

この継続的な事業の効果もあり、浦河沖のタコ漁は比較的安定した水揚げ高を誇っている。先日の桜まつりでも有志が「タコのクリームコロッケ」を試作し販売してくれていたが、これも先人たちの決断のおかげであろう。おいしいクリームコロッケを味わいながら、地元にいるとタコひとつとっても漁のあることが当たり前になり、その魅力になかなか気付かない自分がいて反省しきりだった。

埠頭の先端にきれいに積まれた、素焼き土管を眺めながらこのタコのスイートホームに、たくさんのタコが入居して産卵してくれることを願った。

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