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伝統産業と法律

先日、よその町で生昆布から根の部分を切り落とし海に戻していた老婦人が、取り締まり機関に検挙?(厳重注意)されたという噂話を聞いた。これが本当の話なら浦河町に限らず、一次産業のある町では共通の困った大問題である。

かって廃棄物行政を担当していた者として思うところを書く。廃棄物の処理に関する法律を素直に読めば、今回の噂の昆布の根も、伐採されて森に残された木の枝葉も田んぼの稲わらも畑の大根の葉っぱも、みな産業廃棄物である。法律にのっとって適正に処理しなければならない。

しかしである。何でも素直に読めばよいというものでもあるまい。一次産業の中には、何百年とそのような処理方法を取って産業として成り立ってきたものも少なくない。体になじみ頭に刷り込まさったやり方が、今になって法律違反と言われてもそれに従事する人はピンとこない人が多いのではないか。

昆布の根は海に戻し、枝葉は森に残してやがて土に還る。稲わらや大根の葉っぱも同様であろう。悠久の時の流れ季節の移ろいに合わせて、自然と共生してきた一次産業。そもそも、法律を作った側が伝統産業の伝統的手法や作業法を、意識してあるいは念頭において法律を作ったのだろうか。また、そのような伝統的方法を防ぐことを目的として、法律をつくったかどうかはなはだ疑問である。

もしも、そうではないとするならば、しゃくし定規に法律を解釈してはいけないのではないか。しっかりと法の意図するところを斟酌して、取り締まり機関は法律は執行してほしい。長い間自然と共生しその恵みを享受してきた一次産業を、これからも持続させるためにも伝統的生産手法はあった方がよいと切に願う。

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